さて、不動産業界では「競売で不動産を取られるくらいなら、任意売却で処理した方がいい」と言われていますが、そもそも任意売却とは何でしょうか?
では、さっそく見ていきましょう。
任意売却とは?
自らの意志で債権者同意のもと、売却すること
任意売却をそのまま解釈すると「自分の意志で売る」ということになりますが、住宅ローンが払えない人たちの中で行う任意売却の意味は、「売れる金額よりも残債額の方が多い不動産を売却する場合に、その不動産に対して抵当権(担保権)や差押を登記している金融機関などの債権者や利害関係者が納得する金額を売却代金から配分して、第三者へ売却する際に抵当権や差押を外してもらう」という事です。
要するに、不動産を売却した代金で残債額を全て返せるなら、当然のごとく抵当権や差押を外してもらえるので問題ありませんが、全額が返ってこないのに抵当権・差押を外すかどうかは債権者が決めることになります。
抵当権や差押を外さないと売れないの?
抵当権や差押が付いたままで、所有権移転ができるか・できないかで言えば、できます。しかし、第三者へ所有権が変わっても、法律上では抵当権者はいつでも抵当権を実行して競売にできますし、差押をしている債権者が望めば、せっかく移した所有権移転が無効になってしまうので、普通は、誰もが嫌がって買いません。このことについては、ほぼ全ての不動産売買契約書に次のように書かれているはずです。
-売主は買主に対し、本物件について、所有権移転の時期までにその責任と負担において、抵当権などの担保権、地上権、賃借権などの用益権、そのほか名目の如何を問わず、買主の完全なる所有権の行使を阻害する一切の負担を抹消しなければならない-
銀行は、任意売却に応じてくれるの?
これは最初、誰もが疑問に思う事ですよね。抵当権は、住宅ローンという借金の担保としてつけているものなので、残債があるうちは、無条件に外してはくれません。
銀行としては、あなたがいくらギリギリの生活をして、家庭崩壊しようが毎月きちんと決められた額の返済があればいいのです。銀行の窓口へ悲壮感全開で相談に行っても「貸したお金を全額返してもらわないと外せませんので」とクロスカウンターをくらい、精神的ダメージを受けるだけです。
大抵の人は、住宅の購入時にあまり頭金を入れずにフルローンで購入したり、営業マンに勧められた最長35年の長期返済で、月々の返済が少ないので、たっぷりと残債があるものです。
悲しいことに日本では、まだまだ新築を好む傾向が強く、新築住宅でも買って住んだ瞬間に価値は約1割減、そのあと毎年、価値は減っていきます。木造なら築10年で建物の市場価格が約半分になります。
仮に、
売却価格1500万円-残債2000万円なら、不足は500万円
この500万円を嫁さんのへそくりや親ローンなどで一旦、穴埋めしないと売買契約が成立しないのですが、そんな余裕が最初からあるなら住宅ローンが払えないってことは無いでしょうし、今、あなたがこのページを見てることも無いはずです。
このまま、返済が滞り続けてあなたが何も行動を起こさなければ、あなたの意志とは関係なく「競売」へ向かう夜行列車に乗ったのも同じで、状況は目に見えませんが、確実に進んでいます。
でも、安心してください。100%ではありませんが、あなたと債権者に利害関係のない私達リアルターのような専門家が間に入って、交渉を行うことで任意売却に結びつく事は多々あります。
さあ、順を追って学んでいきましょう。
次は、「任意売却 – 5つのメリットとは」でお待ちしています。
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