任意売却は、競売と比べてどんなメリットがあるのでしょうか？
あなたの自宅などが、差し押さえや競売の申し立てをされると、多くの不動産業者から「任意売却をしませんか？」というアプローチを受けることになります。なぜなら、あなたにとって任意売却が競売よりも有利になるからなのです。
任意売却の５つのメリット
メリット1・競売より高く売れる可能性大
任意売却とは、裁判所主導のもとで行う競売と違って、一般の売り物件と同じように売却活動を行います。いくら昔よりも競売物件への入札がやり易くなって、そのスジの人達だけじゃなく一般人の入札者が増えたからと言っても、競売での売却価格は市場相場よりも低い事が多いのです。
つまり、一般の市場で売却活動ができれば、市場相場もしくは相場に近い価格で売れる可能性が高いという事になります。
高く売れるという事は、残債をそれだけ多く返せるので、あなたにとっても、債権者にとっても大きなメリットになります。住宅の場合では、競売と比べて数百万円もの開きが出ることもありますので、その差は最初から諦めるには、あまりにも勿体ないことです。
但し、競売の申し立てをされた後では、いくら債権者にもメリットがあると言っても、任意売却に応じてくれない債権者もいます。応じてくれない場合の理由は様々でしょうが、債権者の担当も人間であるという事を忘れて接触（暴言を吐いたり）すると、当然、協力してくれる可能性は低くなります。
メリット2・引越し代を残せる場合がある
競売であれ、任意売却であれ、基本的には次の住むところへ引っ越さなければなりません。収入が激減し、住宅ローンが払えない状態で貯蓄を切り崩しならギリギリの生活で耐え忍んでこられたあなたにとって、引越し代が必要というのは、ひとつの山場だと思います。しかも、実家に住む訳じゃなく賃貸住宅に移るなら初期費用だって必要になります。
競売で処理されてしまうと、居座ったところで今の時代では１円たりとも貰えません。（立退きの強制執行が簡単にできるようになった為です）
しかし、任意売却の場合、債権者によっては売却代金の中から引越し代を残してもいいと言ってくれるところもあります。債権者側としても、任意売却ならメリットが多いし、引越し代くらいは残してあげようと協力してくれるのです。（残念ながら債権者によっては、引越し代を認めてくれませんが・・・）
メリット3・売却後の残債は相談ができる
債権者からすれば、あなたが誠意を見せない（相談も無い・わずかな返済もない）から、競売は仕方なくやっているというものです。
それに比べて、任意売却では、債権者と相談しながら進めていくものなので、売却後に残ってしまった残債額についても、あなたが返済していける金額などについて親身になって相談に乗ってもらえる事が多いのです。
メリット4・近所に知られずに売却できる
競売と違って、任意売却は一般の売り物件として売却するので、あなたが「財政ピンチ」だとか「競売を申し立てられたから売った」とかはご近所さんには分かりません。
しかし、競売で最後まで処理されると、入札の公告日以降に入札する人が物件の周りをうろついたり、隣り近所に聞き込みをしたりすることもあるので、ご近所さんに異変を気づかれてしまいます。
ご近所さんの主婦たちのクチコミは、結構あなどれないものです。まだ義務教育のお子さんがいる場合には、お子さんへの影響が出ないように一刻も早く競売回避の決断が必要だと言えます。
メリット5・精神的な負担が少ない
競売の場合は、裁判所主導のもとで「強制的」に家を取られてしまいますが、任意売却の場合は、あくまで「あなた自身の意志で売却」するので、精神的な負担は大きく違います。
競売で処理されると、失敗者のようなイメージをあなた自身も世間も持ちますが、任意売却の場合は、住まい計画を変更しただけというイメージなので、前向きに再スタートを切りやすくなりますし、この気持ちはあなただけじゃなく、あなたのご家族全員が感じるものです。
これで、任意売却のメリットをお分かりいただけましたでしょうか？
次は「任意売却を相談する時の４つの注意点」でお会いしましょう
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