賃貸物件を貸し借りする時によくある敷金、礼金、保証金、敷き引き、償却といった言葉にはどんな意味や違いがあるのでしょうか?
関西では「保証金・敷引き」
関東では「敷金・礼金」
と言われていますが、アパマンショップやミニミニなどの全国チェーンの賃貸ショップなどが増えた為、今ではインターネット上で物件情報を共有する為に表示を統一しているところが多く、関西でも「敷金・礼金」と言うことが多くなっています。
敷金も保証金も借主の債務を担保する意味のもので、呼び方以外に明確な違いはありません。
ただ、商習慣として関東では、敷金は借主の債務(家賃滞納や修繕)などがあれば、それを天引きして返戻し、債務がなければ全額を返戻しますが、
関西では借主の返戻がある・なしに関わらず一律で家賃●か月分を敷引きとするスタイル(それが、関東での礼金に当たる部分)だったので、関西では礼金という言葉をあまり使っていませんでした。
今思えば、借主から保証金といって預かり、敷引きというのも言葉的に変な気もしますね。
敷引きと言わずに「償却」という場合もありますが、意味は同じです。
ところが、関西でも判例などから「敷金は借主の債務がなければ全額返すもの」ということがある為、
後で揉めないように敷引きではなく最初から返戻する必要のない「礼金」という言葉を使うようになってきたと思われます。
礼金は戦後からの習慣と言われ、まだ数の少ない借家の中で上京した子を住ませてもらう、面倒を見てもらうという意味で家主さんに渡していたものと言われています。