さて、今回はすでに競売の開始決定がなされている『配当要求』の物件ではなく、『差押情報リスト』の『処分の制限に関する登記』(差押)の物件を物上げする際に、資料を一方的に送りつけるだけの『DM』作戦がいいのか?それとも、1軒1軒を『訪問』した方がいいのか?ということについてザックリと検証してみます。
任意売却の物上げは、DMがいいのか?
結論からいいますと「処分の制限に関する登記」をもとにアプローチをするにしても、物上げするなら、『訪問』が早いと思います。
大阪のある業者さんは、訪問だけで月平均2件の物上げに成功しているそうです。(その業者さんは、あるひとつの地区しか回っていないそうですが)
大阪市内の場合、ひとつの地区で出てくる差押情報は、ザッと平均すると1ヶ月あたり100件~150件ほどです。
チャリンコで回れば、1日で20~30件ぐらいは回れるハズなので、約1週間で訪問による『判別』が終わります。
ちなみに、初回の訪問は所有者を捕まえて、説き伏せて・・・ではなく、所有者に会えなくてもまず、
①物件として売れそうか?
②物件に競売オーラが漂っているか?
の2つを確認することに専念することです。
『配当要求』の物件ように、我先にと債務者(所有者)を捕まえようとしなくても、差押情報をもとに回っている(訪問している)不動産業者さんは、まだまだ少ないようですから、根気よく回りましょう。
多分、日中に訪問しても、仕事で留守にしている人がほとんどだと思いますが、タイミングよく債務者に会えたら、ズバッと用件を切り出しましょう。
切り口トークの例としましては、
「〇〇不動産と申します。たまたま、法務局で近隣の不動産を調査していたら、〇〇さんのご自宅が差押さえされている登記を見まして、今もお困りであればと、お伺いしました。ちなみに、最近、非常に多いんですが、住宅ローンの支払いが遅れたりとかは、今までに1回もありませんか?」
なんかはいかがでしょうか。
ポイントは、すぐに売却の話に結び付けずに、その人にとって何が一番ベストかを親身になって提案しましょう。
そうすれば、今、媒介を取れなくても、小まめにフォローを続ければ、いずれは相談の電話が入るでしょう。
人の心理としては、他の条件が同じなら「慣れ親しんだ者」に任せるからです。
又、上記②の感性を磨くには『配当要求』の物件を回って見るのが一番です。
あと、仕事や時間の関係上、訪問ができず、どうしてもDM営業だけになる場合は、反応がとれるような『エサ』を用意しておきましょう。
例えば、
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などや、
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などを作っておいて、DMでアピールするのも良いかも知れません。
では、今回はこのへんで・・・。
※この記事は、2012.5.27に執筆したものを旧サイトから移植・一部修正等したものです。