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相続対策塾1 遺産相続で必要な手続きは7つある

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リアルターの相続対策塾では、主に不動産を所有する人向けに「相続」の基本的な知識から、相続が発生した途端に子世帯達が、争族にならないようにする為の相続税対策、遺産分割、遺言の作り方まで順を追って学んでいただくことができます。

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遺産相続で必要な手続きは7つ

相続は、「死亡した日」から始まり、死亡した人を被相続人、遺産を引き継ぐものを相続人といいます。

まず、相続が始まると相続人たちは協力して下記の様々な手続きをしなければなりません。相続人が遺産分割で揉めていなければ、特別難しいことではなく、弁護士や司法書士などに任せなくても自分達でできるものです。順を追って見てみましょう。

1・死亡した日から7日以内に死亡届を出す

被相続人の本籍地もしくは死亡した住所地、あるいは届出人の住所地いずれかの役所に届出をしなければなりません。

死亡届そのものは役所にあるので、医師による死亡診断書又は警察による死体検案書と届出人の印鑑を持っていけばOKです。葬儀屋によっては、有償で代行してくれるところもあります。

2・相続人の確認と遺言書の検認

「遺言書なんて、いらん。そんな、揉めるほど持っとらんし、わしの子供達は大丈夫じゃ」という人でも、無くなった瞬間、相続人の目つきが変わる家庭も少なからずありますので、認知症が発症する前に書いておきましょう。

期限は無いですが、速やかに被相続人の住所地にある家庭裁判所で、未開封の遺言書原本・被相続人の戸籍謄本・相続人(受遺者:遺言で遺産贈与を受ける人)の戸籍謄本を持って行き、遺言書について、検認する必要があります。(検認前に勝手に開封すると5万円以下の過料という制裁もあります)ちなみに、公正証書遺言の場合は、検認の必要がありません。相続人の立場からすると面倒臭いから遺言は公正証書でやっておいてねと言いたいところです。

3・財産目録を作成

預貯金や有価証券、不動産や債務(借金)などの相続財産を調査して、財産目録(明細)を作ります。親の面倒を見ていた相続人の場合、ダメと分かっていても、ちょろまかす人もいるでしょう。しかし、昔の習わしと違って、今では親の面倒を見たぐらいでは(それは当たり前なので)、寄与分として相続分が大幅に増えることはありません。

兄弟が憶測で揉めないように、遺言書やエンディングノートなどで、死ぬ前までに財産を明記しておきましょう。もし、誰かの連帯保証人になっているなら、誰のどんな連帯債務を負っているのかを必ず、生前に伝えておきましょう。連帯保証人になっている人は、控えをもっていない事が多く、相続人が知らずに相続してしまいます。

4・相続するか、相続放棄を選ぶのは3ヶ月以内

負債も含めて全ての財産を相続する「単純承認」であれば問題ないですが、プラス財産の範囲で負債を支払う「限定承認」と「相続放棄」の場合には、3ヶ月以内に家庭裁判所へ申出をしなければなりません。

5・遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名押印する

遺言書があって、それに相続人が全員納得すれば作成する必要はありません。遺留分を侵す配分などで不満があれば、相続人同士で遺産分割協議を行って、取り分を決めますが、話がまとまらなければ家庭裁判所で調停を行うことになります。

6・財産の名義変更

不動産の相続登記を行います。法的な強制はありませんが、相続を繰り返した後々の揉め事を防ぐために登記はしておいた方が良いでしょう。

7・相続税の申告と納税を10カ月以内に行う

相続税の基礎控除額を超える相続財産がある場合は、申告書を作成し、各相続人ごとに税務署へ申告する必要があります。ちなみに、遺産分割で揉めて10カ月以内に決着が着かない場合は、一旦、法定相続分で相続したものとして納税する必要がありますので、注意が必要です。経験の浅い弁護士によっては、調停すれば納税を延期できると回答する人もいらっしゃるようですが、税務署に聞けば笑顔で「そんな特別な扱いはありません」と回答してくれます。

 

以上が、相続について必要な手続きです。

ちなみに、遺言書が無い場合で、「法定相続人」の誰かが失踪してしまうと遺産分割協議はできず、とても面倒臭いことになります。

失踪してる者がいる場合は失踪宣告の申立てを家庭裁判所に行い、法律上死亡したものとみなされるようにしなければなりません。
 1・生死が不明になって7年以上が経過している場合
 2・災害後1年間不明の時
上記の期間が経過して、失踪宣告が認められれば(代襲相続者がいる場合は、代襲相続者が参加して)遺産分割協議を行います。

 

次の「2・法定相続分と指定相続分の違い」はこちら

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コメント

  1. 高橋 明成 より:

    ありがとうございました。いろんなサイトで相続については調べたつもりですが「わかっているようでわかりにくいし 揉めないと思っていても予想外もある」のがこの分野ですね。
    気になることがありましたらご相談いたします。

    1. 坂口 貴長隆 より:

      高橋さま、コメントありがとうごいます。私もお役に立てれて何よりです。また、いつでもお気軽にご相談ください。(^^)

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