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相続対策塾4 相続財産を簡単に確定させる10の方法

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親や配偶者、子供などとても身近な人でも事故で亡くなったり、急に認知症が進行したりして、その人の財産関係が分からないという人が多数いらっしゃいます。


遺言書

事前に遺言書やエンディングノートなどを書いてくれている場合は、割とスムーズに遺産分割や相続放棄などの判断ができますが、そうでない場合にはどうすれば、遺産である相続財産を調べることができるのでしょうか?

ここでは、あなたが遺産の調査で時間を無駄に浪費せず、しかもプラスの財産や不要なマイナスの財産を見落とさない為のチェック方法を解説します。

遺産(相続財産)を調べる10の方法

プラスの財産

土地や建物などの不動産

権利書や登記簿謄本(全部事項証明書)、市(区)役所から送ってきている固定資産税納付書で確認します。基本的には、建物が未登記であっても固定資産税が課税されていることが多いので、固定資産税納付書を見れば、所有物が一目で分かります。納付書を紛失している場合には、身分証明書を持って役所の固定資産税課に固定資産税台帳の閲覧を申し出るといいでしょう。

賃貸契約(借地、借家、地上権など)の権利

原則は、賃貸契約書であったり、通い帳(賃料の領収証)などや家賃支払い・受領を記載している帳簿(確定申告書の写し)などを調べます。また、故人と付き合いのあった不動産業者に聞いてみるのもいいでしょう。

預金や小切手などの現金

自宅の床下や天井裏、押し入れなど基本的にはあらゆるところを徹底的に調査します。意外なところに隠している人も割といてるので、徹底して探しましょう。銀行口座がある場合には、金融機関に出向いて、名寄せ(支店別に預金していたのかが分かる)を取得します。

株券や国債、投資信託などの有価証券

故人あてに送られてくる証券会社の取引報告書などから判断します。分からない場合は証券会社の窓口へ問合せましょう。

貴金属やゴルフ会員権など

基本的には、自宅や別荘、経営者であれば会社の金庫や貸金庫などを調べます。

生命保険

保険証券を見つけるのが基本ですが、毎年、年末に送られてくる「生命保険料控除証明書」も手掛かりになります。それも見当たらなければ、預金通帳などから引き落としの記録がないかなどを調べます。記録があれば、その保険会社へ詳細を確認します。

マイナスの財産

住宅ローンやクレジットカードなどの借金

返済予定表や請求書などで確認します。不動産の権利書や登記簿謄本(全部事項証明書)でも抵当権が設定されいるかなども確認しましょう。

未払いの税金や国民健康保険料など

固定資産税や国民健康保険料などの未払い分がないのかを確認します。期限の過ぎた未払いがあれば、毎月のように督促状も届いているはずなので、郵便物を確認します。

入院費や治療費、介護費用

故人が亡くなる直前までお世話になっていた病院や介護施設がある場合には、その関係先へ問合せをします。

保証債務

これは、原則、

契約書で確認するぐらいしか方法はありません。経営者であれば、会社の保証人となっている可能性が非常に高いのですが、サラリーマンや公務員、農家などであった場合には仲のいい友人の保証人になっている場合がありますので、できるだけ生前に「誰かの保証人になっていないか?」と本人に確認しておくべき事です。

相続登記は、必ずしないといけないのか?

不動産を所有する人が亡くなった場合は、相続人に所有権を移転(名義変更)します。法律上は、いつまで相続登記をしないといけないという期限が無い為、放置している人もいますが、将来の売却時には必ず一旦、相続人に名義変更してから売却しないといけないし、その間に新たな相続が発生した場合には、ややこしくなるので早めにやっておきましょう。司法書士への手数料をカットしたい場合は、相続人の代表者が遺産分割協議書をもって法務局へ出向き、手続きすることも可能です。

エンディングノートを作っておく

遺産分割において遺言書があれば問題ありませんが、遺言書よりも敷居が低く、書式に何の制限もなく自由に表現できるエンディングノートは必ず作っておきましょう。エンディングノートは、家族に対しての想いや感謝、自分自身の記録などあらゆる項目を書き残します。じっくりと時間をかけて、昔の記憶をたどりながら作り上げるエンディングノートは認知症予防としても効果があるかも知れません。

相続診断士によるエンディングノートの決定版はこちら(パソコンで印刷して使うPDF形式)

 

 

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