今回は、処分の制限に関する登記から物上げをする時のコツについてお話しします。
物上げの調子はいかがでしょうか?
さて、今回は「あなたの問題を解決する為の5つの質問」に
東京都在住の40代男性からいただいたご質問の
処分の制限の段階からのブツ上げアプローチ
についてお話します。
物上げについて、これがベストという方法は無いと思いますが、常にテストすることによって、反応が良い「ベター」な方法は、分かってきますよね。
REパートナーズでは、毎回、少しずつ変更したりして、テストを繰り返しますが、実は、所有者の方から媒介契約書にサインを頂いた直後に「ぶっちゃけ、ウチに任せる理由って何ですか?」と必ず所有者の方に質問しています。すると、何となく理由って3つくらいに偏ってくるんですね。その3つの理由をポイント(要点)としてまとめると、
ポイント1 来てくれたから
これは、配当要求終期の公告を元にアプローチした時は、他社のDMが届く前に訪問しているから。で、不動産登記受付帳の「処分の制限に関する登記」を元にアプローチした場合は、3回目以降に訪問しているから。(不動産登記受付帳の入手方法はこちら)
「処分の制限に関する登記」へアプローチする場合は、まだ競売の前段階である税金滞納による差押が多い為に、債務者にも自覚症状(危機感)が、あまりない状態なので、
① 最初は手書き風フォントで作成したDMにお客様の声だけの紙とワンセットにして郵送します(手書き風フォントは「HGS白州ペン楷書体」が読みやすいです)
で、不動産登記受付帳は、毎月取得していると、連続して差押されているのが数件でてきますから、そんな人には、
② 2回目に、手書きの手紙と競売回避の方法を書いたチラシをワンセットにして債務者の自宅まで届けにいきます(手紙は本人以外が見ないように封をして、表に一言を書いて、債務者宅のポストへ願掛けしながらブチ込んで帰ります)
この2回目で、反応がなければ、
③ 3回目(初回から3ヶ月後)に「私は、専門です。何かお知りになりたいことは、ありませんか?」という事を伝える為に訪問する(もし、逆切れされたら「その後の状況が心配になりまして・・・、ご迷惑であれば、申し訳ありませんでした」と引き下がります)
又、この連続して差押された人だけを狙っていても、数が少ないので、処分の制限に関する登記の債務者には、初めてDMを送った日から、
④ 少なくても3回(毎月1回×3)は、手紙を送ってフォローします
ポイント2 手書きだから
配当要求終期の公告の場合は、他社よりも先に債務者と面談して、その場で媒介を取ってしまうのが基本なので、手書きの手紙は、債務者に会えなかった時にその場で書いてドアの隙間やポストの奥の方に忍ばせたりします。(事前にまとめて手書きレターを作っておくと便利です)
しかし、処分の制限による場合の手紙は、どうしても数が多いので、初回に出す手紙は「手書き風フォント」で印刷したものにしています。
ただ、数が多いと言っても、
開封率をあげる為にとその月に100通あったとしても封筒の「住所と宛名」は実際に手書きにしています
ポイント3 信頼できそうだから
信頼とは「自分からする」ものじゃなく「相手からされるべきもの」です。
どうすれば、信頼されるのか?
それは、あなたなら、どんな人を「信頼する」のかを考えます。私たちが立地が良くて見栄えのいい事務所で仕事をしているとか、歴史があるとか、豪華なパンフやDVDをプレゼントしているとかいえば、そんな事は一切ありません。
配当要求終期の公告の場合、媒介取得はスピード勝負で公示公告された当日か翌日、遅くとも1週間以内には大抵、どこかの任意売却業者が媒介を取ってしまいます。そんなスピード勝負の中では、初回面談で結果が決まりますし、(厳密にいえば、インターホンで放つ一言で結果が決まります)ツールを使って説明したところで信頼なんてすぐには築けません。なので、
① 配当要求の案件の時には、名刺とレポート用紙しか使わないことも多い
しかも、めでたく玄関ドアを開けてくれたとしても、基本的には
② その場で、解決策の全てを話し込んだり、尋問したりはせずに、「今日は、突然なのでまた、ゆっくりと・・・」と すぐに面談アポをとり、後から来る業者への対策を施して帰る
そして、約束の面談の時、レポート用紙片手にヒアリングを徹底する2ステップ方式にしています。
私の経験上では、初対面で警戒心バリバリの時に話をしても、その場で媒介が取れる確率は2ステップ方式の半分以下でした。処分の制限での媒介が取れる時は、手紙アプローチが主なので、
③ 「急かせて売り込まないから」とか「近くの業者だから」
という事で、なんとなく信頼されているようです。私達は、地元エリア(車で片道30分)に限定して定期フォローを続け、レスポンスしてくれた人に会いに行き、面談するときは医者のように白紙のレポートを使ってヒアリングに徹しています。
ちなみに、初回訪問で、債務者から
「他社で任せてるから帰ってくれ!」と言われたら、
「もう、お決まりなんですね、早めに決まって、それは良かったです。◯◯様、もし、差支えなければ、私はまだこの仕事は新人なんですが、後学の為に、今の業者さんはどうやってお決めになられたんですか?」
と、もし、あなたがベテランでも新人のフリをして聞いてみましょう。案外と「知り合いの業者だから」とか「弁護士から紹介されて」とか教えてくれることもあるので、参考になりますよ。
ぜひ一度、お試し下さい。明日もお互いに頑張りましょう!
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内容を読ませて頂きました。 大変タメになる記事ですね。
その場で、同じ様な対応が出来るか否か解りませんが、頭の片隅において仕事に励みたいと思います。
西岡さま、コメントありがとうございます。ご参考になったご様子で何よりです。今後とも宜しくお願い申し上げます。 ^^) _旦~~
この記事のポイント①「来てくれたから」について。
「来てくれたから」というのは、「飛込み営業」をしているということではありません。
飛込み営業は、絶対にやってはいけない惨めな集客方法だと言えます。なぜなら、債務者さんの悩みを解決する「コンサルティング」を売り込んだり、飛込みで信用ゼロの状態からクライアントになってもらうのは、かなり難しいから。(競売開始決定後で時間の無い配当案件は別ですが)
もし、飛込み営業でしか反響が獲れないなら、やり方を見直した方がいいかも知れません。
例えば、医者は飛込み営業をしませんよね?「今から、風邪がひどくなるから予防接種をしましょう。今ならキャンペーンで特別に・・・」とセールスしたところで誰の心も打たない。
まだ起きるかどうか分からない問題の解決策を売り込んだところで、興味を示す人は少ないもの。
一番いい方法は、見込み客を追いかけるよりも追いかけてもらえるように仕向けることです。
しかし、いくらあなたがダイレクトメールなどで「私は、今までに5,000件以上、こうした問題を解決してきました。私があなたの問題も解決してあげましょう」と言ったところで、反響は取れないでしょう。
まずは、無料レポートや無料動画を作成したり、セミナーなどを開催したりして、あなたのポジションを高めるほうがいいでしょう。