宅建士23年目の坂口 貴長隆です。
今回は
「売却の査定依頼を受けて、査定書を提出したけど専任や一般媒介がなかなか取れない・・・」という状態の時、どう対処すれば媒介が取れる確率が上がるのか?について私の経験からの自論を述べます。
対処法1・査定時にクロージングする
最初は、初対面で売主様から警戒されている状態なので、アイスブレイクとなる共通点を見つけて話題にしたあと売主様がどこを重視しているのかを知る為に、より多くのことを尋問ぽくならずに自然な感じでヒアリングしてみます。
訪問査定の場合
訪問査定なら売主様と直接面談できるので、あなたが不動産のプロ視点で土地建物の隅々まで確認して、1つずつ売主様に聞くようにしましょう。
例えば、境界線・下水・TVアンテナ・改装歴・空室期間・近隣・私道の通行承諾など他にも多数ありるチェックリストを片手に手際よく聞き取りしていきます。
きっちりとした営業マンである姿を見てもらったら、
最後に、究極の質問である
「(売主)様は、一番どうされたいですか?」と質問します。
この質問で間が空いたとしても答えを待ちます(黄金の沈黙)
すると、多くの売主様は
「そりゃ、高ければ高い方がいいよね」
って言うので、
私なら
「ですよね~。ちなみに最低でも、お手元にいくら残したいですか?」
と聞きます。
そして、
「そのご希望額ならどこの不動産業者でも買取では実現できません。一般の人に売却する仲介なら過去の取引事例から見ても十分に可能性があります(ここで、事前に用意していたレインズの成約事例の一覧を見せる)。
もし、(売主)様が、大手の不動産業者じゃないとダメってことでなければ、3~6ヶ月以内にご希望金額をお手元に残せるように、しかも最初は○○○万円上乗せして売れるように全力を尽くします。
早ければ3日後にはネットで販売を開始できますので、私にお任せいただけませんか?」
と言って、大手に負けないだけの販売力がある客観的根拠の資料(ポータルサイトやレインズ)を見せる。
ここで、任せてもらえるという返事が出たなら、その場で未記入の媒介契約書に必要事項を記入してから署名してもいます。
この場で返事を貰えなかった場合は、
「Eメールで売却に役立つ情報を送らせていただきますので、普段お使いのメルアドを教えていただけませんか?」
とEメールアドレスを聞き出しておきます。
この場で、たたき台の査定書を提出していないなら、次回、査定書をお届けして説明して再度クロージングする為のアポ取りをしてその場を離れます。
机上査定の場合
机上査定の場合は、売主様の顔や物件の室内が見えませんので、チェックリストをもとに電話で細かくヒアリングを行い(メールで聞くと面倒臭がられて逆効果)きっちりとした営業マンであることをイメージづけてから、査定書にあなたの顔写真付き手書きメッセージや付箋などを添えて、売主様の自宅ポストへお届けします。
遠ければ郵送します。
(机上査定を依頼する人は最初の面談に抵抗を感じていることが多いので、査定書の説明をしたいという面談アポは取れないことが多い傾向にあります)
もし、売主様が営業系の仕事されていれば、AIで作成しただけの査定書を郵送で送りつけてくる営業マンよりも、手作り感のある査定書を作ってわざわざ足を運んでくれたという営業マンの方が、好印象に思われることも多々あります。
対処法2・査定提出後での追客フォロー
査定書提出後にやって逆効果なのは、「その後どうですか?」という御用聞きの電話掛けです。
なぜなら、
人は、買い物をすることは好きですが、売り込まれると拒絶します。
人は、マイペースな生き物で、急かされることを嫌います。
追客フォローをする時は、
売主様にとってメリットのある内容を定期的に郵送やメールでお知らせするのが、売主様も自分の見たい時に見れるのでマイペースを守れて、且つあなたに対して返報性の法則が働きます。
郵送物は件数が多いと手間や費用の負担が大きいので、PDFなど電子データをEメールで定期的にお届けするステップメールが仕組化(事務員でも)できるので効率良いと言えます。
今回の記事が参考になった方は、ぜひ高評価を押していただけると次回の執筆の意欲に繋がりますので宜しくお願いします😀