今回は、DM(ダイレクトメール)の反響が獲れない時の原因について一緒に考えてみましょう。
不動産業界は、チラシ数千枚で何件の反響、DMで何件の反響というように効果測定を行いながら、常に改善を行う必要があります。
反響が獲れない原因を探る時に、物件販売チラシなら掲載している物件がイマイチだから、、、とか、所有者向けのセミナーチラシやDMならセミナーの内容や日程が悪いのかも、、、と考えてしまいがちですが、根本的に見直すべきポイントは次の4つです。
それは、、、
見込み客を間違えている
あなたがもし「見込み客は間違えていない」と思っているなら、その見込み客はAランクなのかをよく考えて下さい。
Aランクとする基準は、あなた自身で決めるものですが、例えば不動産登記受付帳から処分の制限に関する登記を抽出して、任意売却のアプローチをするなら
- 差押が複数入っている
- 今は解除しているが、過去に2回以上差押履歴がある
- 公庫で借りている(11年目以降金利4%で支払いがキツイ。でも差押履歴があるのでローン借り換えは出来ない)
- 地元の物件である
- 共有名義ではない
というものをAランクとしたり、相続登記にアプローチをかけるなら、
- 所有者が物件に住んでいない
- 地元の物件である
というものを定期的にフォローするのが良いかも知れません。
また、地元をパトロールしてマンションやアパートなどの収益オーナーにアプローチする場合は、ポストやガスメーターの状況から判断して3割以上空室になっている物件や管理会社の看板がない自主管理物件をAランクとするのも良いと思います。
空室率が高い物件は管理会社がいても話を聞いてくれる可能性が高いし、自主管理の場合は世代交代時にチャンスがやってくるからです。DM原価1通100円だとすれば、単純計算だと毎月送って10年続けても100円×12カ月×10年で、たったの12,000円。
12,000円で管理物件が1棟増えると思えば非常に安いものです。
2.欲求を刺激しない
DMで反響を獲るには、あなたがターゲットにしたい人が抱える問題を解決したいという「強い欲求」を満たす提案をしなければなりません。
任意売却であれば、
- ダメージを最小限にして人知れず余裕のある生活を手に入れる方法
- 売却による最低限の引越代の保証
- ローン返済額より3万円安で住める賃貸(引越し先)の確保
なども考えられますし、
相続案件であれば、
- 資金ゼロ円、手間いらすで始める賃貸経営術
- 不動産業者が明かす一括査定よりも高く売る3つの方法
などや
賃貸マンションオーナーへのアプローチなら、
- 満室を続けるオーナーの共通点
- 満室になるまで無料で建物管理する方法
- 物件ごとに異なるベストな売却時期の見極め方
など、考えればキリがありません。
つまり、DMではとにかくターゲットがぜひ話を聞きたいという提案を分かりやすく表現する必要があります。
ちなみに、送ったDMでこれらの提案(オファー)の全容を暴露するのではなく、レポートや小冊子として作っておき、お電話1本で無料プレゼントするというように見込み客から反応してもらわなければ意味がありません。
請求があった人に営業マンがお届けし、徹底的に(売込みではなく)ヒアリングを行うことで、ターゲットから相談を持ち掛けられるようになります。
3.期限を設けていない
人は、子供の頃の夏休みの宿題のように「期限が迫らないと動けない」という人が多いものです。
なので、提案する無料サービスや無料プレゼントには必ず数量限定か期間限定を設ける必要があります。
期限を設ける目安は、あなたの提供するものによって変わりますが、通常は1~2週間くらいが目安です。
期限が短いと反響が来ないと思うかも知れませんが、案ずることはありません。期限を延ばしたところで忘れられたり、反応しない人は何をしても反応しませんから。
4.メッセージが届いていない
単純に配達員がキチンと配達していないという可能性は別にして、郵送代が安いという理由で、何の変哲もない長三の社封筒に三つ折りにする手間は惜しまずに手紙を詰めて送っても開封してもらえない可能性は高いと思うべきです。
その理由は、DMを送るのはあなただけじゃないから。
つまり、見込み客からすれば「またか」という感じで開封することなくゴミ箱直行という現実があるからです。
ここで、読んでもらう為の有効な手段としては、
- 封筒なら角2サイズで送る
- A4サイズの厚紙1枚をDMにする
- 郵便ハガキに強烈なキャッチとQRコード(ランディングページにメッセージを用意しておく)
- 透明封筒で金券を見えるように入れる
など、色々と考えられます。
ちなみに、郵便は紙だけじゃなく、下敷きやうちわ、タオルなども裸で送れますので、他社とは違った強烈なインパクトを与えることもできます。
要は、数ある競合の中で、見込み客がいざ行動を始める時にあなたの事を思い出してもらえるかがポイントになります。
なので、ダイレクトメールは1~3回程度送って反応がなければ終わりじゃなくて、見込み客から「もう送ってくるな」と連絡があるまで送り続けるべきです。
限られた予算でそれを実行する為にも冒頭の「見込み客の絞り込み」は超重要となります。
Aランクのみに集中する為にも見込みの薄いリストは早急に切り捨てましょう。
<結論>
送ったDMがターゲットにとって適切じゃないから反響がない