配当要求の物件って、裁判所で公示が出たその日に、債務者(所有者)を調べて、訪問したところで、物件にたどり着いたら既に業者の売り看板やノボリが立ってたりする事もありますよね。
・・・っていうか、昨年あたりから、そんな事がグーン、ダーンと多くなっているのも事実ですが。
今日は、後輩と物上げに回った時のことをお話します。
台風18号が本州を直撃した日から数日後の土曜日・・・、私が今、何時だろう?と事務所の時計に目を向けると、20時になるところだった。
私 「今から、久しぶりに配当物件に行ってみようや。
近所に一戸建て出てるし・・・」
後輩 「でも、今は謄本取れないっスよ。」
私 「まあ、ええんちゃう?
中に、誰かおったら、聞いたらええだけの事やし。
ほな、行こか。」
私は、前日の金曜日に配当要求で出ていた近所の一戸建ての物件目録だけを印刷し、地番をもとにオンライン地積図で物件の位置を特定し、住宅地図で場所を確定させてから、事務所横にある自販機で缶コーヒーを二つ買って車に乗り込んだ。車で走る事、約3分・・・
後輩 「ここですね。端から2軒目ですよ。」
私 「お、まあまあのベッピンさん(見た目がいい物件)やなぁ・・・
これは、絶対、取りたいなぁ~、地元やし。」
後輩 「でも、コレ、飛んでる(引っ越してる)のとちゃいますかね?
ガス栓閉まってるし、ポストはパンク(中身が一杯)してるし、
玄関周りも生活感ないし・・・」
私 「電気メーターと水道メーターは?」
後輩 「電気は、デジタルで分かりにくいですね。
一応、『無計量』じゃなく『動作』になってますけど・・・
水道メーターも動いては無いですね。」
私 「ポストの中は・・・?」
後輩 「チラシ類が多いですね・・・本人や家族宛ての郵便物が無いな。
転送でも掛けてんかな?」
私 「×××××はどう?」(任意売却【物上げ】マニュアル 参照)
後輩 「あっ!!
なるほど、これは、まだこの物件に住んでますね。
久しぶりに張り込みますか。」
私 「よし、俺は寝るっ!!」
この日は、結局、債務者が22時半ごろに原付で帰ってきたところにアプローチし、後日の休日面談のアポを取りました。面談してみると、まだどこの業者とも話ししておらず、何も考えてないという事だったので、無事に媒介をとる事ができました。
この記事で、媒介を取る為のとても重要なポイントがお分かりいただけたかと思います。